自動車環境対策
東京都環境科学研究所では、昭和40年代から自動車排出ガスに関する研究を行っています。研究成果は、ガソリン車の排出ガス規制(昭和53年規制、いわゆる日本版マスキー法)の実現に役立つとともに、平成15年10月から開始されたディーゼル車走行規制など東京都の自動車環境対策の根拠データとして広く活用されています。
主要研究課題
~シャシダイナモメータによる自動車排出ガス計測~
使用過程車(ナンバープレートを取得し、実際に使用している(走っている)車)について、国が定めた自動車排出ガス規制値を測定、確認するための試験走行モードのほか、都内での実際の自動車の走行状態を再現した東京都実走行パターンに基づき、排出ガスの排出実態調査を継続的に実施しています。排出ガス規制の実効性を検証するとともに、CO2(二酸化炭素)等の温室効果ガスや未規制物質であるVOC(揮発性有機化合物)等の排出実態把握も行っています。
~車載型排出ガス分析装置による自動車排出ガス計測~
自動車に車載型自動車排出ガス分析装置(Portable Emission Measurement System:PEMS)を搭載し、実際に道路を走った場合の自動車排出ガスの実態把握を行っています。これまでにシャシダイナモメータによる試験ではできなかった外気温度や道路勾配の影響、運転者による違いなどの調査を実施してきました。その結果、走行距離当たりのNOx(窒素酸化物)排出量は気温が低い冬季が最も多く、外気温度の影響により触媒の温度上昇の遅れや排出ガス処理装置が作動する温度に到達するまでの遅れ等により、NOx低減が効率良く行われるまでに時間がかかることが分かりました。
シャシダイナモメータ
研究所には大型シャシダイナモメータ、小型シャシダイナモメータの設備が敷地内の自動車棟に設置されています。詳細は下記をご覧下さい。
シャシダイナモメータ https://www.tokyokankyo.jp/kankyoken/profile/organization/chassis-dynamometer
環境技術支援
~自動車排出ガス試験のご案内~
自動車NOx・PM法に基づく自動車排出ガス試験、または自動車排出ガス低減装置等の性能試験(非認証重量車の試験を含む)をご希望の方は、以下の試験案内をご覧になったうえでご相談ください
自動車排出ガス試験のご案内 https://www.tokyokankyo.jp/kankyoken/profile/organization/automobile-exhaust-gas-test