評価結果 H20-1-6
平成20年度第1回外部研究評価委員会 継続研究の中間評価結果
研究テーマ |
廃棄物の処理技術に関する研究
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研究期間 | 18年度~20年度 |
研究目的 | 都内の事業所から排出される産廃プラスチックについては、環境負荷の少ない効率的な物流が求められていることから、排出実態を調査し、リサイクルレベルの割合を明らかにするとともに、物流の実態を整理し、環境負荷の少ない効率的な収集・運搬について検討する。 |
研究内容 |
(1)産廃プラスチックの排出実態把握調査 ア. 都内で排出される建設業産廃プラスチックの排出、処理の状況等の実態調査 (産業プラスチックの排出時の状況、処理の状況) イ. 産廃プラスチックの組成分析 (プラスチック類の成分組成、塩素含有量) (2)産廃プラスチックの物流調査 (排出ルート、排出先等、数理モデルによる環境負荷の少ない効率的な収集・運搬の検討) |
中間評価 | A1名、B2名、C2名 |
評価コメント及び対応 | ・廃プラスチックの処理問題は重要だと考える。一般廃棄物のプラスチックも視野に入れたうえで産業廃棄物としての廃プラスチック問題を考える事は必要ないか。 ・前回の評価と同様に、行政的ニーズの高い課題に取り組んでいる点は高く評価される。データが着実に収集、蓄積されているが、これからどのような方向に展開されるのかが具体的に見えてこない点が気になる。 ・廃棄物処理への取り組みは重要な課題であり、特に大きな排出量をもつ東京都の施策の方向性を示せるようぜひがんばっていただきたい。 ・産廃プラスチックの排出実態を明らかにし、リサイクル可能なプラスチックの比率を明らかにしたことは評価できる。上記の結果を如何に処理技術、あるいは行政の施策に反映させるかが重要であり、その観点から研究を推進する必要があろう。 ・産廃プラスチックの動態を明らかにした点が評価できる。 ・アンケートで把握した量の精度を関連の資料等を用いて検討することが必要と考える。モデルは統計モデルに加え合理的選択モデルも考慮することが必要と考える。 ・首都大学との共同研究の成果が論文投稿との関係で示されなかったが、研究所内で開催される外部評価委員会なので、守秘義務を前提とすれば開示は可能と思われ、改善を要望したい。 ・アンケート結果から数理モデルに移行する前に、アンケートで実態をどこまでしっかり把握できているかについて、確認する手段を組み込んでおくのが適当ではないか。また、最終的な出力のイメージをより明確にして、次のステップにどうつなげていくのかを示してほしい。さらに、近年汚染が問題とされた化学物質には高分子材料への添加剤、表面処理剤等が含まれており、リサイクルの推進にあたってこうした問題にどう対処していけばよいかについても視野にいれた研究の推進を望む。 ・数量化理論の検討等、統計手法にこだわらず、研究結果を今後の施策に生かせるような研究計画に改善する必要があろう。 ⇒全国の約10分の1を占めるとされる都内から排出される廃プラスチック類について、業態別排出実態や物流実態、リサイクル動向を一定程度、明らかにできた。今後は、各評価委員からの御意見を踏まえ、行政目標である平成22年度末までの埋立ゼロを円滑に実施するため、研究結果を行政における業界団体などへのリサイクル指導に活用しやすいように示していくとともに、今年度の研究においては、埋立からリサイクルへ全量がシフトしたケースなどについて解析を進め、物流等を含めた環境負荷をより少なくする手法を示していきたい。 |