評価結果 H20-2-6
平成20年度第2回外部研究評価委員会 事前評価結果
研究テーマ |
光化学オキシダント対策の効率的な推進に関する研究
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研究期間 | 19年度 ~21年度 |
研究目的 | 光化学オキシダント生成に対するNOxやVOC等の影響を総合的に検討することにより、寄与の大きいVOC成分を特定し、排出抑制した場合の効果を予測することによって、光化学スモッグ対策の効率的な推進に資する。 |
研究内容 |
(1) オゾン生成ポテンシャルによるVOC成分毎の寄与の評価 ・ 首都大との共同観測による広域移流の影響の検討 ・3年間の調査結果の解析(都心部と郊外部との比較検討によるVOC成分のオゾン生成への寄与の評価) (2) 環境中VOC変質調査(VOC環境調査) ・VOC対策による組成変化の把握 ・光化学反応によるVCOの変質の把握 ・植物起源VOC、含酸素VOC等測定成分の拡充 ・二次生成VOC物質についての探索、測定法、反応性の検討 (3) モデルシミュレーション(PM2.5と共通のモデルを構築するためPM2.5に統合) |
事前評価 | A2名、B3名 |
評価コメント及び対応 | ・光化学大気汚染は広域的な現象であることから、近隣各県と共同での取り組みが従来から意図されてきた。しかし研究レベルでの共同はあまり例がない。近年他県においても同様の取り組みの動きがみられることから、共同研究まではいかずとも、十分な情報交流を行うことによって、効率的な調査研究の遂行が行われることが望ましい。 ・都内全ての測定局で環境基準が達成されていないOxの削減対策を推進する上での基礎研究として重要である。VOC成分がOx生成に寄与する割合が定量的に解明されることを期待したい。 ・関東平野では光化学オキシンダント高濃度が毎年発生しており、近年は西日本での発生が注目を集めているが、発生頻度や到達濃度レベルでは、やはり関東周辺が最も高くなっている。VOCの成分別のオキシンダント生成能評価は、対策実施のための重要な切り口であり、専門性の高い領域でもあるが、実績のある首都大学と十分な連携を図ることにより、積極的に推進されることが期待される。 ⇒高濃度オキシダントの観点からは、特に埼玉県とは情報の交流を行っていきたいと考える。 |