評価結果 H22-1-5
平成21年度第2回外部研究評価委員会 継続研究の事前評価結果
研究テーマ |
マテリアルフローに係る研究
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研究期間 | 21年度 ~23年度 |
研究目的 | 資源としての採掘から製造等を経て、製品廃棄にいたるまでの物質としてのフローを明らかにするとともに、当該フローに関連するエネルギーの利用状況や、社会システムとしての物流の状況などを多角的に捉えることにより、循環型社会への変革を進めていく。 |
研究内容 |
(1)都内における小型電子機器中レアメタル調査 レアメタルは国際的に需給が逼迫しており、資源循環を促進する重要性が高まってきているため、回収システムが確立されていない小型電子機器について、都内の排出状況及びレアメタル等の含有量を明らかにする。 (2)廃プラスチック類のリサイクル効率性調査(エネルギー利用分野) 都の行政目標である、「廃プラスチック類のリサイクルを促進し埋立処分量ゼロにする(平成22年度)」ことを円滑に実施するために、エネルギー利用状況に関するリサイクル効率性を明らかにする。 (3)灰溶融スラグ利用促進調査 マテリアルフローの最下流に位置する灰溶融スラグの利用促進のための基礎調査を行う。 |
事前評価 | A1名、B3名、C1名 |
評価コメント及び対応 | ・他の研究機関が行った成果との比較をしてみてはどうか。 ・廃棄物減量化、希少資源有効活用、エネルギー効率化などの観点から、マテリアルフローの把握や分析は、緊急性の高い課題といえる。 ・レアメタルに関する調査はまだ例が少なく、本研究において蓄積された、あるいは蓄積される知見は、広く活用される可能性を有している。 ・廃プラスチックに関するアンケート調査は、有用な情報を提供している。 ・レアメタルに関する情報は、早期に公表することによって、社会的な貢献につながるとともに、当研究所の地位向上につながると期待される。 ・廃プラスチックについては、業者ヒアリングも行っているとのことであるが、今後さらにそれを拡張して、確実な情報を収集することが望まれる。 ⇒今回の内容は3ヵ年研究の1年目の中間報告ですが、最終報告以外にも適宜、東京都の資源循環施策に活用され、社会貢献に資するように研究結果を整理し提供していきます。 ・地道なデータ集積により、レアメタル関連の資源回収について一定の方向性が見えてきたように思われる。 ・事前評価でも指摘したように、都市における好ましい資源循環についての概念構成を明確にする必要がある。その上で、本研究の位置付けを明らかにされたい。 ・資源循環に係わる都特有の問題は何かを明確にし、その中で、例えばレアメタルを調査する必要性を明らかにする必要があろう。 ・コストとしてはどうか、効率化をどう図るかなど今後の課題ではないかと思われるが、行政施策に直結する課題なだけに、民間の知恵やノウハウの活用も含めてさらなる取り組み発展を期待する。 ・調査サンプルの数(母集団数)や分析精度について、統計的・客観的な見地からその妥当性を吟味検討する必要があるものと思われる。 ⇒レアメタル等の資源循環については、経済産業省・環境省が実施する使用済み小型家電製品の回収モデル事業に東京都も参加し、取り組みを進めつつあるとと もに、事業者による取り組みが行われている分野もあるため、静脈物流や処理フロー等の先行事例を活用しつつ、研究を行って行きます。 ・二酸化炭素排出削減の可能性についても言及してはどうか。 ⇒資源循環分野におけるエネルギー効率や二酸化炭素排出に関しても視野に入れつつ研究を進めて行きたいと考えます。 |