評価結果 H22-2-4
平成22年度第2回外部研究評価委員会 継続研究の事前評価結果
研究テーマ |
マテリアルフローに関する研究
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研究期間 | 21年度~23年度 |
研究目的 | (1) 都内におけるレアメタルマテリアルフロー レアメタルはIT製品や自動車など国内先端産業における高付加価値・高機能製品の製造に必須の素材であり、国内の製造業の国際競争力の観点から極めて重要なものが多い。一方、国際的に需給が逼迫しており、資源循環を促進する重要性が高まってきている。 このため、都内におけるレアメタルマテリアルフローを明らかにしつつ、都市型の資源循環システムを検討する。 (2) 廃プラスチック類リサイクル移行状況調査 都の施策により「廃プラスチック類のリサイクルを促進し埋立処分量ゼロ(平成22年度)」となった廃プラスチック類の処理実態を明らかにする。 |
研究内容 | (1) 都内におけるレアメタルマテリアルフロー (2) 廃プラスチック類リサイクル移行状況調査 |
事前評価 | A1名、B3名、C1名 |
評価コメント及び対応 | ・サンプル調査から都内の全量を推計する方法を示してもらえると良いと思う。 ⇒頂いた意見を踏まえながら、都の施策に必要とされる推計等を行っていきたいと思います。 ・レアメタルや廃プラスチックのマテリアルフローは、世界的に重要な課題であり、本研究も年次計画に沿って着実に進行していると評価できる。23年度は最終年度であるので、フローを把握して終わりではなく、把握したフローに基づいて何をどうするのかという点まで言及できるように、積極的に推進されたい。都の研究機関でこの種のテーマに取り組んでいることは、大きなアピール材料となり得るので、対外的な成果公表に力を入れていただきたい。 ⇒レアメタル等希少金属のマテリアルフローは、不燃ごみ・可燃ごみを調査してきたことにより、一定程度明らかになってきました。また、廃プラスチック類のリサイクルについても、そのリサイクル効率などについて把握を進めてきました。最終年度では、回収から資源循環までの制度設計に活用できるように、研究結果を取りまとめていきたいと思います。 ・資源化の方向性で整理されてわかりやすくまとめられている。有害性など負の側面の抑制にも配慮しながら、環境問題全体を視野に入れた研究推進を望む。 ⇒レアメタル等の有用金属の把握に併せ、鉛などの有害金属等の挙動についても可能なかぎり把握し、資源循環プロセスにおいて有害物質を含めて管理されるように努めてまいります。 ・循環型社会の構築を念頭に、マテリアルフローの実態を明らかにしようとする研究の方向性は理解することができる。 ・レアメタルマテリアルフローの実態解明に焦点が当てられているが、多くの対象物が掲げられており、限られた時間の中で全て実施すべきかどうか疑問である。研究目的に即して対象物を精選する必要があろう。 ⇒資源循環を行っていく上では、資源として有用な物質のみならず、資源循環を阻害する物質のフローも把握する必要があると考えます。このため、定量性が比較的低いが多元素同時分析が可能な簡易定量分析によりフローを把握していきます。 ・フローだけでなく、都市鉱山としての可能性が検討できるような研究計画・研究内容に改善する必要がある。そのため、都市鉱山の可能性が検討できるような定量的な評価手法も導入する必要があろう。 ⇒頂いた意見を踏まえながら、資源循環の可能性を明らかにしていきたいと思います。 ・レアメタルのリサイクルは非常に重要になりつつあり、資源循環、都市鉱山の視点は、重要である。現実的に都市鉱山は環境的に可能なのか。定量的にリサイクルできる物質の量はどの程度なのか。将来的に実現可能性ある、効率的なリサイクル手法、都市鉱山の実現性についても、今後、提言してほしい。 ⇒過度な環境負荷を抑えつつ、都市鉱山を開発していく可能性はあると考えられます。一部のレアメタル等については、既に実施されているマテリアルフローもあるため、既存のフローを活用しつつ資源循環の流れを太くしていきたいと思います。 |