カンナ削りの「木のストロー」で話題の㈱アキュラホームの西口さんに、
木製ストローを作ったきっかけから、持続可能な企業の取組についてまで、インタビューしました!
木のストローを作ろうと思ったきっかけ
2018年7月西日本豪雨で土砂災害が起きたとき、森林の間伐が進んでいないことで甚大な被害となったことを知り、木材を取り扱う住宅会社として、間伐材の有効活用の新しい方法があれば良いなと思ったことが始まり。当時ニュースになっていた、大手の飲食店やホテルが、プラスチック製ストローの使用を廃止した等のプラスチックごみの問題がたくさんニュースとなっていたこともあり、間伐材でストローが作れたら代替品になるのではないかと記者と共に考えるようになった。
普段の仕事×木製ストローの取組
普段は広報の仕事をしており、会社の取り組みをリリースして広報するということをしている。SDGsをテーマにして、広報が木製スト
ローの制作に取り組むことも面白いのではないかと思った。当時は企業のSDGsの認知度が低かったが、木材を取り扱う住宅メーカー
が、同じ木材をテーマにプラスチック問題に取り組む木のストローを作れば、新たな広報活動にもなるのではないかと思っていた。
制作ヒストリー
大工さんに穴をあけてもらい試作品を作ってもらったが、間伐材は良質な木ではないので、その木に4-5mmの穴を貫通させることがすごく難しかった。使い捨ての木のストローを作る発想に転換し、木に穴をあけるのではなく、カンナ削りから着想を得て、薄くスライスした0.15mmの間伐材を使用して試作品を作った。通常のストローの長さ約21cm、口径が4mmの大きさを条件として試行錯誤し、今の形が出来上がった。
持続可能性×木製ストロー
木製ストローを作りたいと思ったのは、森林を適切に保全していきたい、間伐材の有効利用がしたいという想いからであった。使用頻度の高い使い捨てプラスチックの代わりに使えるものを作ることで、適切な森林保全につながると考えた。G20 で木製ストローが採用された時、約7千本を作成し納品したが、一社で作ること自体が持続可能ではないことに気が付いた。アキュラホームが作らなくとも、木のストローが作り続けられ、使われていく、そんな持続可能なビジネスモデルが必要であると思った。
「環境」は業種問わず連携できるテーマ
木のストローの導入先の第一号は、ザ・キャピトルホテル 東急で、制作段階からホテルで採用できる基準が完成するよう監修してもらった。環境というテーマだからこそ異業種でも一緒にパートナーシップをもって取り組めた。同じ目標に向かって課題解決に取組むことは、一人で、一社でやるものではなくみんなでやること。みんなで連携できることはSDGsの大きなメリットである。同じ目標に向かって、企業と行政が一緒に取り組むことでより大きな取り組みになり影響を与えられると思っている。
●#これサー!とは