サラリーマン時代、企業の開発部署で新製品を作っては捨てていく現状を目の当たりにし「もったいない」と感じていた一般社団法人GREEN TIGERの重田理事長。当時参加したボランティア活動で生活に困っている人がいることを知ったこと、また、食料に限らず廃棄型の社会が問題となっていること、この二つをうまくかけ合わせれば、両方が解決できると考えこの活動を始められました。

―活動について教えてください。

企業や家庭で眠っていたり、捨ててしまうアイテムを寄付していただき、必要な方に届けるフードドライブの活動をしています。廃棄するなら、困っている方のために届けたいという気持ちで活動しています。また、寄付していただいた食材を使ったお弁当も配布しています。お弁当は事前予約をしてもらい食品ロスが出ないようにしています。子ども食堂に届けることもあります。

―どのような方が寄付に参加していますか。

一般の個人で寄付している方が8割、残り2割は企業が寄付しています。遠方から支援してくださる方もいて、支援物資を段ボールに詰めて宅配便で送ってくださいます。支援物資と一緒にお手紙を添えてくださる方もいます。

―どのくらいの量の物資を回収していますか。

寄付していただいた物資は、できるだけすぐに配布するようにしているので量のデータはありませんが、相当あると思います。コンビニとパートナー協定を結んで店舗で回収を実施したり、民間企業と連携して協力しながら回収しています。コンビニでのフードドライブはアクセスのしやすさが大きなメリットとなり、1店舗で重量ベースで1か月10~30kgぐらい回収しています。支援物資が充実すると、配布の回数も増やすことができます。

―支援物資をどのように配布していますか。

物資の保管場所は広くないので、量や質(賞味期限のあるものか等)によって配布先を調整することが大切になります。受け取る方の属性(高齢者、男の子がいる家庭、女の子がいる家庭等)をリスト化し、ニーズをある程度把握していますので、寄付していただいた物資の配布先の目安はついています。ご家庭に毎日直接配達しているので、顔を見て声が聞けるので状況もわかりやすいです。

―今後フードドライブをどのように広めていきたいとお考えですか。

支援に参加した方だけでなく、支援に興味を持っていただくよう活動報告をTwitterで発信しています。今回はこういうところへ物資を届けました、などです。企業でも廃棄をゼロにする取組が始まっていますが、廃棄するものをすべて寄付に回すという考え方ではなく、あくまでも、捨てるのなら困っている方を支援しようという気持ちが大切だと思います。「身近なところ」からできる廃棄ゼロの取組であるフードドライブは、まずは皆さんの身近な「地域」に目を向けて少しずつ広まっていく形が良いのかもしれません。

(写真左:重田理事長)

■一般社団法人GREEN TIGER

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